るもーめんと

--- 猫と海外暮らし in KOREA ---

韓国で2度の流産を経験した話⑤ -切迫流産からの進行流産-

 

lumoazo.hatenablog.com

↑ 前回の続き。

 

2回目の受診で、少しだけだけど胎嚢が成長してるのを確認し、来週こそは心拍が確認できますようにと祈りながら過ごす毎日。つわりの症状はそんなにひどくなかったけど、やっぱりどこか疲れやすく、だるい感じが続いていた。あまり無理はせず、できるだけ安静に過ごす。

 

そして2回目の受診から6日後、次の受診予定の前日、出血と腹痛。出血量は、多すぎず少なすぎずといった感じで、お腹の痛みは激痛とかではなく、耐えられるレベル。次の日病院に行く予定だし、このまま様子を見ようかなと悩んだが、悪化しても困るので、タクシーをすぐに呼び、病院へ行った。

 

病院へ行く道中、心の中でお腹の子へ伝えた。"頑張って耐えて欲しい。でも、あなたが苦しまずいられる道を選んでね。私はどんな結果になっても受け止めるよ"と。まぁそう言いながらも、前回同様、もしもの時のための心の準備をしていた。

 

病院へ着き、症状を説明して内診。すると赤ちゃんは流れていなかった。しかも、初めて心拍も確認することができた。でも、素人が聞いてもわかるくらいゆっくりで小さな心音だった。サイズもやはり小さめで6週程度。

 

切迫流産という診断をされた。家でできる限り安静にするようにと言われた。元々安静な生活をしていたけど、さらに安静な生活が始まった。

 

とにかく時間が全然経たない。1週間後の受診日までが長い。長すぎるように感じた。

 

病院に行ってから3日後、またお腹が痛くなった。でも、お腹を壊した時みたいな腸の痛みのような感じ。トイレに行って少しマシになったので、そのまま過ごし、夜になりそのまま寝た。

 

すると、夜中から激しい腹痛が始まる。今まで感じたことのない痛みで、生理痛の何十倍もの痛さ。痛がっていると、夫が隣で「子宮が大きく成長していく痛みだよ」と、呑気なことを言っている。この言葉、一生忘れない。イライラするけど、もう痛くてそれどころではないので無視。

 

陣痛ってこんな感じなんかな?と思わせるくらい本当に痛くて、もう気を失いそうなくらい。さらには大量出血も始まり、もうこれは確実にダメなやつだと自分でもわかった。

 

痛みは本当に陣痛のように波があり、痛みがおさまってる時に寝て、また痛みで目が覚めるというのを繰り返した。めっちゃ痛がってる夢を見て起きたら、本当に激痛だったり。

 

さすがにここまでくると、夫から「病院行くか?」と言われる。でももう明け方だったので、診察時間が始まってから行くことにした。

 

夫が車で連れて行ってくれ、病院に着き、看護師さんに状況を説明。待合室で待っている間もお腹は痛くて、あまり眠れていなくて体力もないし、さらにメンタルもやられてすでにボロボロ。

 

看護師さんに、今も出血してるかと聞かれて、とっさにでた言葉が「うん」という一言だった私。それを聞いた夫が、「"うん"なんて言ったらだめだ。目上の人にはちゃんと"はい"と言わないと」と注意してきた。この言葉、一生忘れない。

 

え?は?今この状況で注意?ダメ出し?訂正?なんなん?正気?

 

こんなにずっと辛い腹痛と戦って、少しの声を出すのもやっとな状態なのに。もう怒り爆発。そんな私を見て逆ギレしてくるし、もう怒りを通り越して、情けなさと悲しみまでもが生まれた。もうこんなしょうもないことでエネルギーを使っている場合ではないのに。

 

私の体の痛みはもちろん、心の痛みも全く理解してもらえないことを悟った。ある意味、気が紛れて、どんな結果でもちゃんと受け止められる覚悟ができた。

 

内診すると、赤ちゃんの姿はなかった。やっぱり流れてしまっていた。4日前に心音を聞いたのに...って思ったら、悲しくてたまらなかった。

 

もう流れてしまっているから、今回は手術はせずにこのまま帰るだけかと思ったら、まだ子宮内に残ってる内容物を取り除く手術をしなければならないと言われる。自然に出るのを待つという選択はダメかと聞くと、状態を見ると子宮のためにも手術で取り除いた方がいいとのこと。

 

さっそく手術に向けて血液検査や心電図などをし、その後すぐに手術を受けた。前の病院よりもかなりスムーズな流れだった。全く無駄がないといった感じ。

 

手術も、前の病院とは比べものにならないくらい、優しく気を使ってくれて、麻酔から覚めたら、手術室とは別のフロアの回復室のベッドに横になっていて、目の前には夫が座っていた。

 

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どうやってここまで来たのか、もちろん記憶になく、すごく不思議な感覚だった。ちょっとずつ我に返り、"あぁ、またお別れしたんだな"と、悲しくなった。

 

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痛み止めの点滴が終わるのをひたすら待ち、ひたすらボーッとした。もう何も考えたくなかった。考える余裕もなかった。

 

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私は妊娠はできても育てる能力はない体なのだろうか。私達夫婦は、永遠に親になれないのだろうか。自然と涙が流れた。

 

手術の翌日から3日間病院に通い、さらにその1週間後に最後の経過確認をし、無事綺麗に回復してるとのことで通院は終わった。色々辛かったけど、病院が違うだけで、あらゆることが違うことを知った。

 

優しい先生や看護師さんにも出会えてよかった。次また産婦人科に来ることがあったら、絶対ここに来ようと思った。

 

つづく

 

 

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